おにぎり握るように愛してくれない?

キラキラした男の子達のこと

今日だけはみんなのみっくんでーす♡

 

 8月のお盆明けからの怒涛の現場月間が終わりを告げた。自分がジャニ沼に落ちたと自覚してから、一番濃密な一か月(もとい北山くんのお尻を追っかけ続けた一か月)だった。

 皮切りは滝沢歌舞伎シンガポール公演だった。すでに遠い記憶だが、まだたったの1か月しか経っていない。東京から帰ってきた部屋で、ふとシンガポール公演のパンフレットを読み返した。北山くんのページにこういった文章があったことを思い出した。

I know I'm usually the joking around type, but I actually had some pretty cool scenes in the Tokyo performances of Takizawa Kabuki and I even heard that Takizawa got a bunch of letters from my fans saying things like, "Thanks for showing us the cool Kitayama!" I guess that shows that I really hadn't done much that was really on-point up until then in Japan, but I hope that the Singapore audiences will be able to see this on-point version of me too.

 カッコイイ北山くんを欲している我々を、タッキーへの手紙を通して北山くんが認識したということである。(超意訳)でも結果として、今回のツアーは存分にカッコイイ北山くんを堪能することができた。歌舞伎の新橋公演を観劇したあと、こんなつぶやきをして今後の彼を憂いていた自分をぶん殴ってやりたい。

  北山くんが過去の自分自身を超えられないはずがないのだ。彼の可能性は無限大だ。今回のツアーで確信した。北山くんはきっと、どこまでだっていってしまう。どんな高みへもきっとたどり着いてしまう。

 今回のツアーで感じたのは、自分を『魅せる』という部分において、遠慮がなくなったのではないか、ということだ。北山くんはデビュー後『自分は2.5枚目だ』という呪縛のようなもので自分を縛り付けて、あらゆる面でバランスを取ろうとしていたように感じる。もちろんライブパフォーマンスはいつだって『2枚目』だったが、今回のツアーを見た今となっては、それらが全力の『2枚目』だったのかどうか疑わしい気さえする。そう思うくらいに、滝沢歌舞伎を経た北山くんは一皮むけた気がした。『2.5枚目の呪縛』がそぎ落とされたように感じた。だからこそ、今回のツアーでの北山くんはひときわ輝いていたのではないだろうか。自担へのひいき目は多少あれど、どうみたってパフォーマンスがずば抜けていた。スイッチが切れる瞬間がなかった。常にパフォーマーだった。ふと佇んでいる表情ですら、見とれてしまった。まあこれに関しては自担への盲目的な愛のせいだと言われても致し方ない。でも、彼はふっと息をつくことはあれど一瞬たりとも気を抜いてはいなかった。常に見られている側の人間としてそこに立っていた。当たり前だと思う。でも、その当たり前がこなせていないメンバーも見かけたので、やっぱり北山くんはすごいなあと再確認したりもした。一瞬一瞬が全力。大喜利にしたって、全力。可愛さを求められれば全力でそれを表現するフェアリーみっくんの裏に、超絶的な仕事人の北山くんを見た。HairやFire Beatを踊る北山くんは、過去のギラついたパフォーマンスを超える大人の色香で翻弄してくれた。サクラヒラリやThank you じゃん!で、客席を優しい目で見つめながら誘導する姿は、とても頼もしく、どこまでもついていきたいと思わせてくれた。

 このエントリーのタイトルは、北山くんが今回のツアーのほぼ全編を通して最初の自己紹介を含めた煽りの部分で口にしていたものだ。なんとなく、私はそうやって北山くんが言ってくれたのが嬉しかった。自分が求められていることを自覚してくれたからこその言葉であると感じたからだ。「今日だけは」なんて限定してきたのもいじらしく感じる位に「みんなのみっくん」という言葉が嬉しかった。

今回のツアーパンフに、以下のような記述がある。

「滝沢歌舞伎」に出させてもらって、久しぶりにジャニーズの世界を、もう一度深く考えたよ。デビュー後、しばらくそういう世界から離れていたけれど、"やっぱりここが自分の基盤なんだ"って、そんな当たり前のことを再認識できたし、そのために努力すること、ファンのみんなの存在…そんなことを、日々考えて過ごしてたよ。

 合わせて、シンガポール公演のパンフレットからも。

Takizawa is always focused on the audience. I'd already known this but I was reminded of the importance of this, and of course extremely thanksful that I was so lucky as to get to work with such an incredible guy.

 滝沢くんのオーディエンスに対する姿勢を肌で感じ取り、その感覚を思い出した北山くんから飛び出した「みんなのみっくんでーす♡」という言葉。そしてコンサートでの一瞬の隙もない全力パフォーマンス。もともと鷲掴みにされていたハートを、さらにぎゅぎゅっと強く握りしめられたような感覚を覚えたツアーだった。北山くんを好きでよかった、ともうこれまでにどれだけ思ったかもわからない言葉が性懲りもなく浮かぶ。でも、本当にこの一言に尽きる。北山くんを好きでよかった。

 以上、しばらくはテレビ越しの北山くんを堪能する日々がやってくることにすこしの寂しさを感じながら、この濃密な一か月を思い返してみた。