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続・ふじきた論文~ふまけんのElectric Shockを見て・聴いて思ったこと~

※当エントリーはWelcome to Sexy Zoneコンサートのネタバレをちょっっっとだけ含みます。ほんのちょっと。

 

むしゃくしゃしたときは好きなことをひたすら考えるのが良いって誰かが言っていたような気がするので、表題の件について書いてみる。先日名古屋まで行って、Sexy Zoneのコンサート初日を見てきた。大学時代の友人が中島担で、社会人でジャニヲタデビューを果たした私は、彼女といつか一緒にコンサート入りたいと思っていたのだがようやく実現した。

Welcome to Sexy Zone(初回生産限定デラックス盤)(DVD付)

 

今回のツアーに先駆けて発売されたアルバム『Welcome to Sexy Zone』は紛うことなき名盤だ。私は『Sexy Second』こそ良曲しかない最高傑作だと思っていたが、今回のアルバムはそれを超えて名盤だった。改めて5人になったセクゾの、デビューアルバムのように思えた。その中に、セクゾが誇るシンメ、ふまけんの曲が収録されている。自他ともに認めるシンメ厨の私はふまけん曲が入っていると聞いて軽く小躍りした。作詞は共作ではく、風磨くんのソロの名曲「rouge」も手掛けたケリー氏。まさしくふまけんというシンメを表現している詞に、初見でぞくっとくるものがあった。

対極の One-to-One プラマイ0なら

白も黒も 未来も過去も

消える Border Line 溶け合う You & Me

計り知れない Powerに変わる

シンメというものの捉え方は人それぞれだと思うが、シンメとは何ぞや、と問われたら、私は「一心同体」という言葉が浮かぶ。シンメがシンメ然としてダンスを踊り、歌声を重ねるとき、ボーダーラインは消え、そのふたりがまるでひとつの物体のようにさえ見える気がする。…ちょっと言い過ぎかもしれない。でもそれくらいにジャニーズのシンメって尊い気がする。ふまけんシンメの歴史を見てきたわけではないし、詳しく知っているわけでもないけれど、きっとこの最初のフレーズがふたりのシンメのかたちを表しているのだろうなということは伺い知れる。最高のシンメ曲がふたりに書き下ろされたのだ。一体この曲でどんなパフォ―マンスをしてくれるんだろう!!と私は勝手に興奮していた。なぜなら私はシンメ厨であり、なおかつ藤北という強大な力を持つシンメに飼いならされた犬であったからだ。「ふじきたちゃん並のパフォをやってくれるんだろうなあふまけんちゃんよぉぉお!!(鼻息)」と思いながら開演前に喫茶店でビールを飲んでいた。

そして迎えたパフォーマンスのお時間。縦花道の前後にそれぞれ現れた健人くんと風磨くんは、Jrをふたりずつ引き連れて、歌いながらそれぞれの場所で電飾と戯れる。エレクトリックを意識したシャレオツな演出がふたりっぽいと思った。1コーラス目のサビに向けてセンステに向かう両者。良い!!どこかで見たことある!!とふじきたの影を重ねながらドキドキが最高潮に達して迎えたサビ。ふたりで並んでキレキレのダンス。うん。良い。さすがシンメ!と言えるダンス。さてさて歌詞的には一番の見せ場がやってくるぞ…!とそわそわするシンメ厨。やらかすならここしかねえぞ!って目をつけていたフレーズがあったのだ。大サビ前のCメロ。

言葉はもう要らない 触れ合うだけで In Your Mind

引き寄せ合いながら 繋がっていく

気絶するくらいの 反応みせてSexy

隠しきれやしない 全部解放するんだ

さあこの最高なパートをどう美味しく料理してくれんの!!??って思ってたら、なんと、ふまけんはそれぞれセンステから横花道へと歩き出したのだ。うそだろぉぉおおおお!??とシンメ厨は発狂した。脳裏に浮かんだのは、藤北のお手振りパフォに心底がっかりさせられたNo.1 Friend。いや、別に絡めって言ってるわけじゃないっていう大人に対応しようとする自分と、いや、嘘だもっとぎっとんぎっとんに絡んでほしい、という本能丸出しの自分がせめぎ合って一瞬のうちに脳内が混乱した。「引き寄せ合いながら繋がっていく」はずのに離れていくふたり。もったいねえええええ!!!!とシンメ厨は発狂した。その後ふたりは横花道から外周を通り、バクステで再会。そして大サビを歌い上げ、踊る。絡まない。キレキレダンスで終わる。最後の決めで、電気に感電したようにガクッと落ちるフリがあるのだが、同じタイミングでガクッとなるふたりがなんとなくエロくて思わずため息はついた。でもあまりにもあっけなかった。

終演後、中島担の友人も「もっとやってくれると思ったのに~!」と悔しそうな表情を浮かべていた。シンメに対する期待は誰しも大きいのだなと思った。私はふまけんのパフォがふじきたを超えてくるのでは!?と期待しつつひやひやしていたので、正直ほっとした気持ちもあった。そして圧倒的な場所に君臨する藤北って何者なんだろうと改めて思った。

ここで勘違いして欲しくないのは、私は藤北のほうがいい、とか、ふまけんはまだまだだ、とかいう話をしたいのではないということだ。両者がシンメとして対極にある、というか藤北がいかに特殊なのかを改めて思い知らされたという話をしたいのだ。

冒頭に挙げた1フレーズ目の歌詞に話を戻す。

白も黒も 未来も過去も

消える Border Line 溶け合う You & Me

計り知れない Powerに変わる

 かなりニュアンス的な話になってしまうが、ふまけんは確かにふたりが溶けあって、一つの力を生み出す感じがする。ふたりの歌声を聴いているとそう思える。ふまけんのコーラスは本当に美しい。ハモりが絶妙で、いつまでも聞いていたくなる。ふまけんに限らず、『シンメ』と呼ばれる二人組はほぼほぼそういうふうにして、それぞれの力を融合させて、ひとつの力に変換して、発揮しているのだと思う。

でも、藤北はどうか。『消える Border Line』『溶け合う You & Me』という歌詞が当てはまるだろうか?と考えたときに、私の答えは否だった。

私は、磁石のS極とS極をむりやりくっつけようとしてもくっつかない感覚こそ藤北であると思っている。磁石には必ずS極とN極がある。ふたりはそれぞれ別々の磁石で、きっとS極とS極なのだ。本質はとても似ているふたりだから、向かい合ってしまうと反発してしまう。どちらかが翻ればぴたりと収まることができるのに、それをしない、できない。だからいつも一定距離の背中合わせ。藤北にはそんなイメージがわく。

同じ磁石で例えるなら、ふまけんはS極とN極だと思う。というよりひとつの磁石。ふたりでひとつ。だから簡単に溶け合うし、そうやってふたりの良さが引き立つ。対極なふたりだからこそ溶け合うことができる。ふまけんのシンメとしての魅力はそこにある。

一方で藤北はS極とS極、本質は同じ。でも同じだからこそ、混じり合わない。境界線はなくならない。ただその反発しあうふたつが無理やりにでもひとつに収まろうとするときのパワーはとてつもないものがある。それがあのFIRE!!!なのではないかと思う。

ふまけんと藤北はおなじ『シンメ』でも対極にある。そんなことに気付かされたふまけん曲だった。でも対極にあるからと言って、今回のふまけん曲のパフォーマンスがあれでいいはずがない。もっともっと見せ場は作れるよねえ…!とふたりの肩に手をやってぶんぶん振り回してやりたい。最終日までになにかが変わることを草葉の陰から応援してます。というか衣装やグッズには意見を出したと言っていたけれども、演出にはどの辺まで携わっているのかがいまいち分からない部分ではあるので、もしあれが自分たちえ演出してやっているんだったらお願いだからもっとちょーだい!って言いたいし、大人の決めたやり方なんだったら、僕らは僕らなりに考えてやってちょーよ!とも思う。どっちなんでしょうね。

最後に。余談だが、シンメは背中合わせが似合うというフレーズをよく見る。私は、<お互いに背中を預けるシンメ>と、<背中同士でしかいられないシンメ>がいると思っている。藤北というシンメは絶対的に後者だ。お互いがお互いを信頼しているであろうことは見て取れるし、決して背中を預けていないわけではないと思う。でも藤北には<背中同士でしかいられない>という言葉がぴったりだと感じる。背中同士でしかいられないはずのふたりが、不意に、もしくは意を決してまじまじと向き合うと凄まじい破壊力を持つ。私はこの爆発的な破壊力が好きで好きでたまらないから、藤北厨を辞めることができないのだと思う。

シンメにはそのシンメの数だけ形があるし、だからこそ尊い。ジャニーズのこのよくわからん暗黙の了解的な仕組みが私はつくづく好きなのだと思う。ありがとうジャニーさん。シンメについて考えていると本当に楽しいです。私はいま幸せです!!!